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Boarding School
ボーディングスクールとは
ボーディングスクール(Boarding School)とは寮制学校の事を指しますが、必ずイギリスやスイスの学校を思い浮かべます。しかし、皆さんはそれ以外に幾つのボーディングスクールをご存知でしょうか?世界には数万の高等学校(公認・非公認含めて)が存在していますが、国際的な認定を有する「ボーディングスクール」は258校存在しています。この数は、英語授業、全寮制教育、男女共学、かつIB認定校の数です。IB以外にも高等学校教育課程を認定する機関にはCISやWASCが存在するので、もう少し条件を広げたとしても600校程度でしょう。世界の国の数がおよそ200ですので国あたり3校という計算になります。
ボーディングスクールで教育を受け、また数多くの国際的なボーディングスクールを訪問してきた経験から言えることは、私たちの多くはボーディングスクール教育の意義と価値について偏った情報しか持っておらず、多くの誤解があるという点です。このコラムでは後悔しないボーディングスクール選択のために、国際高等学校の話題にとらわれず、ボーディングスクールの意義と価値を多面的に紹介していきたいと思います。
認証機関 | IBO・CIS・WASC |
教育課程 | IBDP・A-Levels・AP・一条校 |
修了年限 | 2年間・3年間・4年間 |
教育言語 | 英語・フランス語・日本語 |
まずはじめに、ボーディングスクール(Boarding School)とは「寄宿学校」を意味しており、次世代のリーダーを育成する場所になります。こうした寄宿学校の真の価値を理解するためには、ボーディングスクールが持つ数多くの特徴を理解する必要があります。まず、通学制の中等教育課程(中学・高校)を提供する教育機関は通学スタイルによって以下のどれかに分類可能です。
日本国内にも、遠隔地からの学生の受け入れやスポーツ活動に専念するために寮を併設する学校は幾つか存在しますが、教育目的として全員が寮生活を営む形態は「フルボーディング」を選択することになります。ハーフボーディングは、一見自由度が高く魅力的ではありますが、学校の内に寮生と自宅生の異なる生活様式が両立することになります。
英語公用語のボーディングスクールは、授業は全て英語となり多様性が高い学修・生活環境が期待できます。集う学生のみならず教職員も、専門性および多様性が高く、友人として・家族として・ライバルとして生涯続く貴重なネットワークを持つことができます。
国際ボーディングスクールにおける、寮生活の指導言語も当然ながら英語が標準となりますが、友人同士で母国語で話し合うことは禁止されていません。
国内にはいわゆるボーディングスクールは10校ほど存在しますが、その中でも英語を公用語とするインターナショナルスクールは極めて限られるのが現状です。そこでこのコラムでは、国際ボーディングスクールの教育に焦点を当てて行きたいと思います。
まず、ボーディングスクールのボーディングとは「食事付きの宿」という意味になります。よく海外のホテルを予約しようとすると、ハーフボーディングやフルボーディングという選択肢が表示されますが、それと同様の意味合いです。したがって、寄宿制学校がボーディングスクールの正確な意味とります。ではその反対は何になるのでしょうか?すなわち、通学制学校となりますが、それらはデイスクールと呼ばれます。
そうなるとボーディングスクールで生活する学生の事は英語でどう呼ばれるのか?と疑問に思われるかもしれませんが、寮生は「ボーダー」と呼ばれます。ボーダーの生活は今後ご紹介するとして、集団生活を営むための「ルール」の下で規律ある生活を3年間営むことが求められます。このボーダー同士の人間関係がボーディングスクールの最大の特徴といっても過言ではありません。
食事以外の身の回りのことは基本的に自分で管理し、国内外の多様な環境で育った家族以外と長期間一緒に生活すると、自ずと主体性が高まります。通常、山の中や海の近くに位置しているため塾通いとは無縁の生活になり、学習支援や健康管理に関しては専門のスタッフが常駐することになります。
後継者教育を早期から検討しているファミリービジネスの経営者、企業や組織の中で中核的な役割を担う方々や、外交官のように国内外を頻繁に移動する必要のあるご家庭が多い傾向にあります。それ以外にも帰国子女のご家庭、両親が専門職として共働きの場合、外国籍の方々も検討されることが多くなります。
通常の高等学校のカリキュラムの場合もあれば、IBDPと組み合わせる場合などいくつかのバリエーションが存在します。また、どの言語なのか?というのも重要になります。ローカル言語(例えば日本で言えば日本語)での学修/生活での公用語になる場合は、自ずと進学先も国内になります。他方、公用語は英語であれば世界中に可能性は広まってきます。また、設置母体が高等学校なのか大学なのか?によって抱える人材の幅も異なるので、カリキュラムも影響を受けます。
インターナショナル系の教育課程は多くの場合、大きく分けて国際教育課程(IB、ALevel、AP)と文部科学省による高等学校教育課程(都道府県認可の「Article1(一条校)」)の2種類に区別されます。特に、後者のカリキュラムを有していない場合には、卒業しても中学校卒業の扱いになる可能性がありますので、進学を検討しているボーディングスクールがどの根拠に基づく教育課程なのかを事前に把握しておかなければ、後悔の原因になり得ます。
ボーディングスクールというと中高一貫というイメージを持ちがちですが、それはボーディングスクール全体の20%に過ぎず、約6割のボーディングスクールは高校教育課程のみで運営されています。国内のボーディングハイスクールは多くの場合、山や海など自然豊かな環境で提供されます。夏休みなどの長期休暇以外は寮内で生活することになりますので、一度、その環境に足を運ばれることをお勧めします。
全寮制高等学校の場合は授業料と寮費がセットになり、合計すると年間300万円から場合によっては1,000万円とされ、主にその国の物価水準によって大きく影響を受けます。いわゆる学業面に関する授業料に関してボーディングスクール特有の要素はそれほど存在しませんが、それ以外の生活面に関する費用としての生活費の中には家賃、食費、水道光熱費、諸活動費などが含まれるためです。さらには寮生活中の生活指導、健康管理なども必要になるため、ハウスディレクター、ハウススーパーバイザー、ハウスナース、といった教員も常駐することが多いのが特徴です。
通常の高等学校と比較して、少人数の英語公用語の教育環境は高額になりがちです。経済的に困難な学生を対象にした成績優秀者に対する奨学金制度を国際的なボーディングスクールは整備しています。
現在、世界にはIB認定を受けた全寮制のボーディングスクールは206校存在します、その中で「男子校」は7校です。おそらく皆さんの想像よりも少ないのが現実です。そして「女子校」はその3倍の21校、そして「男女共学」は185校となり、国際的な認定を受けたボーディングスクールでは男女共学が9割を占めているのです。
このようにボーディングスクール卒業生の数が絶対数として少ないため、特定の学校のイメージ(例えばイートン)に縛られやすい傾向にあります。これはビジネススクール(例えばハーバード)にも共通することです。そこで、ここではボーディングスクールの魅力を中立な立場でコラム形式で紹介していきます。
ボーディングスクールへの進学方法はいくつか存在しますので、まずはサマースクールへの参加を通じながら学校の教育理念に合致するか確認されることをお勧めします。
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