第一言語と第二言語習得の違い
国際高等学校では、日本語の授業を除く全ての教科の学習が英語で行われます。そのため、入学を検討している方々の中には、入試準備として英語の学習を行なっている方も少なくないでしょう。しかし、新たな言語の学習は、第二言語学習者にとって決して平易な道のりではありません。ここでは、第一言語の習得と第二言語の習得にはどのような違いがあるのかについて触れていきます。
第一言語の習得
言語は、その地域の文化や歴史、宗教、コミュニケーションの習慣など、さまざまな要素と深く結びついています。第一言語習得の段階では、これらの構成要素とそれを取り巻く言葉を結びつけることで、赤ちゃんはゆっくりと総合的に言葉を獲得していきます。語彙を獲得した後は、2語、3語と長くて複雑な文法も徐々に獲得していきます。文法の習得と認知・思考力の成長は、相互に影響し合っていると言えるでしょう。このように、膨大な数の単語を学びながら、五感を使って第一言語を身につけていくのです。
第二言語習得
一方、第一言語をある程度習得してから第二言語の学習を始める場合は、認知能力や思考能力がすでに十分に発達しているため、第一言語と関連づけたり、規則性を持たせたりして、より効率的かつ体系的に言語を学ぶことができるという大きなメリットがあります。さらに、第一言語と第二言語の間に高度な類似性がある場合(例えば、日本語と中国語の文字とその意味の間に高度な共通性がある場合)、第二言語の習得がより早く進む可能性があります。これは、第二言語ならではのメリットと言えるでしょう。
まとめ
入試に向けて英語を学習している人は、言語が文化や習慣など様々な要素と結びついていることを理解した上で、第二言語学習者であることのメリットを活かした戦略的な学習プランを立てることで、言語習得への道筋を照らし出すことができます。