ケースメソッドとボーディングスクール
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現在世界中の教育界でその有効性と社会進出後の活躍が期待される教育手法であるケースメソッド、生徒中心の主体的で能動的な学びであり、知識を身につけるだけでなく知識に基づいた自分の考えを他者との対話によ...
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ボーディングスクールとは
Boarding School
この記事は高等学校でボーディングスクールを検討する場合に限定していますが「ボーディングスクールは早ければ早いほど良い」という記事も見かけます。果たしてそうでしょうか?今回は、海外と国内のボーディングスクールを比較検討する場合に考えるべき側面をご紹介しておきたいと思います。
ボーディングスクールは自立心や表現力を高めると考えられがちですが、少し誤解があります。表現力はボーディングスクールで高めるものではなく、IBカリキュラムなどインターナショナルスクール教育の強みの部分になります。ボーディングスクール教育の強みは、特別扱いされずに規則(他人が決めた)に従うことの重要性と、異なる環境で育った生徒同士が生み出す多様性への理解、この二つです。したがって、将来的に家業などを任せるために早期からの精神面としてのリーダー育成を検討するのであれば、ボーディングスクールは通常の教育課程よりも優れているといえます。学習面でのリーダー教育はMBA教育(ビジネススクール)となります。
アジアであれば300-500万、イギリスでは500万-700万、スイスであれば1,000万以上という授業はよく知られていますが、なぜそのような高額な授業料になるのかも理解しておく必要があります。まず、スイスは物価世界一の国として有名です。どれ程高いのかを理解するのであれば、ビックマック指数(同一商品を異なる通貨で比較するための数値)でスイスは堂々1位の741円。ちなみに、日本は390円。日本と比べて約2倍の値段です。これだけで授業料を説明することが出来ませんが大きな要素です。
高額な授業料の背景にあるのはこの治安面に対する対策と精神面(次項)に対するケアのための費用(人件費)も存在します。海外のボーディングスクールには欧米ビジネススクール並みのセキュリティが張り巡らされ、外部からの侵入や、薬物、危険物の持ち込みを阻止/発見するための、設備や人員が投入されています。国内であれば問題になりにくいですが、海外では一歩キャンパスから外に出ると誰も守ってくれませんので、自分でリスク管理するしかありません。
国内外問わずボーディングスクールでは修士号以上の学位を有する優秀な教員が授業を担当し、IB、CIS、WASKといった国際認証に基づいた教育課程が行われます。したがって、ボーディングスクールを比較する上で重要なのは生活指導としての教育をどのような人物が担当しているかとなります。
海外のボーディングスクールに送り込めば自然と英語力は身につくだろう、と考えるのは少し短絡的です。人生初の海外生活でホームシックで帰国を繰り返したり、現地の日本人コミュニティに入り浸る、スマホで母国の友人たちと連絡し続ける、といった悪循環も容易に想像できます。加えて、中学や高校で習得すべき日本語の重要性を忘れてはなりません。ビジネスや企業経営においては高等学校水準の日本語運用能力が「不可欠」ですので、大学生かMBAで専門性を持ちながら海外留学(交換留学)した方が圧倒的に優れています。